2020年 パリ旅行 芸術とデザインとグルメな旅 by SOU

ボンジュール〜パリ。初めまして!

社員旅行でまさかパリに行くことになるのは思いませんでした。はじめてのパリ旅行で全てが興味津々です。「Maison et Objet(メゾン・エ・オブジェ)」家具と雑貨の展示会の視察がメインのテーマですが、普段設計している百貨店のデザインや色々なショップやレストランのインテリアデザイン視察、それと美術館は当然行きます。体験してきた最新のパリをインテリアデザイナーの私から報告します。

ファションに詳しくないけど、何故「イヴ・サンローラン美術館」へ?

「イヴ・サンローラン美術館」は、「絶対に行こう!」と決めていた場所です。

パリに行く前にたまたま「ネットフリックス」で映画「Yves Saint Laurent(イヴ・サンローラン)」を見ました。

同性同士の恋愛も含め、イブが全力でクリエイティブな仕事をやっている姿に心から感動しました。当時の人々から絶賛をされていたデザイナーの「洋服を作っていた場所」を見てみたくなったのです。

セーヌ川のほど近くパリ16区にある「Musée Yves Saint Laurent Paris(イヴ・サンローラン美術館)」は、イブが生涯30年間に渡って世界に残る作品を生み出した続けたオフィス「メゾン」です。その場所を見られるだけで感動です。

そして一番観たかったのは「Mondrian」というデザインの服です。当時に「Mondrian」への色使い、有色人種モデルの起用は斬新だっただったんだなー、改めて感動しました。

その時に書かれていたスケッチも展示され、イブの独創的かつ想像力を感じました。

フランス語を読めないですが、たくさんの数字やスケッチ、イブはどんなことを考えながらデザインを完成させたのか?改めて色々考えました。

階段を上って行くと、壁面に大きく飾られているのはイヴとピエールのポートレートです。

裏にある小さい部屋で流されていた短編フィルムも白黒の作品になっています。

短編フィルムは、イヴとピエール二人の姿がそれぞれ画面に映し出され、リレー式に進行していく作りになっています。

二人の実写記録を繋げて製作されたもので、とても臨場感にあふれ、映画の中に入り込んでしまった錯覚になりました。もう一度、二人のロマンスに感動しました。

最上階は、イブが当時に作業していたアトリエをそのまま展示しています。

マネキン、生地サンプル、スワロフスキーのサンプルもスケッチとずらりと並んで、まるでイブが昨日までこの場所で作業してた様子は感動でした。

ファションに詳しくないですが、映画を見てから興味が湧き見た「Musée Yves Saint Laurent Paris(イヴ・サンローラン美術館)」は素晴らしい経験ができました。

世界一スタートアップキャンパス、パリのシリコンバレー「STATION F」

巨大なアールの屋根がうねっているファサードに、ネオンサインで「STAION F」が輝き、ガラス張りのオフィスで仕事をしている人々の姿が外からでも見えていました。

1929年に建設された「La Halle Freyssinet」というコンテナ駅は今、世界一のスタートアップキャンパスとなっています。「STATION F 」のF は旧駅名の「Freyssinet」のFからだと聞きました。

キャンパスの設立から5年間ですが、この駅は91年の歴史を持ち、人々にとって重要な拠点だったようです。

建物は三つのゾーンで分けられ、共通通路(ホール)で繋がっています。正門とフロントは『SHARE ZONE』にあります。

入ると建物の真ん中にある巨大な白い箱は受付カウンターです。シンプルでありながら存在感は十分でした。

カウンターを中心にする両サイドは、ホワイトのミーティングボックスが並び、天井から入る自然光により光ってました。仕事場としては最高の場所ですね。

カウンター後ろの上には3Dホログラムロボットの動画が流れていました。皆さんと生き生き挨拶し、この広い空間にはより一層目立っていました。

今回、私たちが予約した見学ツアーの他のゲストたちが、世界中から来ていた人たちで驚きました。

『SHARE ZONE』ということでミーティング、待ち合わせなど共有空間で見学はここのみでした。

フロアガイドも白い切り文字とガラスでテクとフューチャーな感じがあります。

中身を見てみると、左側の『RIVER』と右側の『LAND』と2列で分けられている。

ミーティングルームを水陸交通用具の名前で一個一個を分けられるのは面白いと思いました。

やはり皆がここに停泊するように「STATION F」は世界一の駅を目指しているでしょう!

で、何故世界中のキャピタル企業を集める事ができるのでしょうか?

まず企業を集めるという発想に関しては、今の時代にはとてもふさわしいと思います。

昔のアメリカのように世界の人材を引き込む事ではなく、企業単位で世界のテクノロジーをパリに惹きつけています。パリをヨーロッパのシリコンバレーにする事はフランス政府の目標なのでは?と思いました。

やはり農業と観光だけではない、新しい時代の流れに乗る創業力が集まるハイテクの都市を目指す事も必要です。

見学ツアーガイドの人から聞いた、世界有名企業を集める手段の一つはそれぞれ『プログラムの提供』だそうです。

世界を変える可能性がある『プログラム』が有れば「STATION F」に拠点を置く事ができます。パリで働きたい若者、学生、興味を持つ人々が全て『プログラム』に参加することにより、企業にとって良い人材を手に入れるベストなチャンスになります。

『プログラム』から技術を身につけてから創業する人も沢山居るそうです。

また「STATION F 」中のレストランと建てられたばかり近隣マンションとジムにより、ここは近いうちに新しいコミュニティになりそうだと思います。

近隣マンションの家賃も都内より安いそうですが、スタートアップしたい若者にとっては有難いメリットでしょう。

ワーキングスペースの『CREATE ZONE』に入る事ができませんでしたが、内部にある地下のロッカールームは真っ黒で、全体が白い空間の中に顕著な存在でした。

自然光が入る空間に植物の配置も意識してると思います。

一番最後に位置するのはレストラン街の『CHILL ZONE』で24時間の使用が可能です。フードコード形式で、ご飯を食べたり、お酒を飲んだり、打ち合わせもしたりする場所になりますね。

空間の中に本物の車両を置くことで、駅本来の姿を感じます。

並んでいる椅子とテーブルのスタイルがコーナーによって変化しています。色々な吊式電球、オブジェや巨大な植物などは巨大空間を賑やかな感じさせています。

2階はソファー席を設けられ、クラッシックな本棚が図書館のような落ち着いた雰囲気を出しています。ゆっくり打ち合わせをするスペースにぴったりだと思います。

トイレの壁面に貼られている大量のセルフィー写真は、世界中から来た若者達が「自分たちが来た」跡ですね。私もここで跡を残しましたw。

見学ツアーのエンディングは、今まで「STATION F」でやっている「プログラム」をリアル世界で実現することが、2020年の目標と言っていました。そのようになればと私は楽しみにしています!

まさか90年前の建築とは思えない現代建築「Villa Savoye(サヴォア邸)」

今まで、本でしか見たことがなかった「サヴォア邸」の実物は、細いピロティで空中に浮かんでいる白箱のような感じでした。なんか細いピロティにとっては建物全体を支えるのは重そうですね。

周りはグリーンに囲まれて敷地外の建物などを見えなく、プライベート感が充分に有りました。1階の奥の外壁もグリーンを塗る事で自然に溶け込み、白い箱としての存在感がより強調されて見えています。

早朝に到着し、建物外観の写真を沢山撮りながら一周をぐるりと廻りました。色々な角度から色々な表情が見え「近代建築の五原則」が全て盛り込まれているのが良く分かりました。

ピロティと外壁との間のスペースです。曲線のファサードで、もしかして車をここでUターンさせるのかな?と思い調べてみるとやはりそうでした!

水平連続窓が続き、建物の中のどの場所からも明るく感じました。日差しが部屋の中に入っている雰囲気は結構ドラマチックで大好きです。

1階の部屋は当時の手伝いさんの専用です。だから真ん中にいきなり共有のお手洗いを設置したのだと思いました。

入るとすぐにスロープと螺旋階段で2階へと外から散歩をするように導かれます。

ガラスから入る日差し、外と繋がる階段とスロープ、コルビュジエはかなり建物と自然との繋がりを重視していたのでしょう。

壁面に色を塗る事で白い空間に変化をつけ、奥行き感をもたらします。

大きいガラス窓、当時でも作れたんですね!2階のリビングは残念ながら「ル・コルビュジエの家具」撤去されチープな什器が置かれていて残念な雰囲気でした。

浴室への入口が二つあります。天井も窓を設置し、シャワーステージに居るような感じでした!

カーテンレールを隠すディテール、ここまでこだわったんですね!

1931年に竣工した「サヴォア邸」は、現代の2020年に見ても全く古い感じがしませんでした。ほんとにモダンな感じで大好きな建築の1つになりました。建築史にとっても本当に大切な遺産ですね。

私の故郷の台湾では、1931年当時はレンガで組んだ建築がほとんどで、こんな大きなガラス窓を持った建築は無かったです。その当時シンプルで機能的な建築はいつの時代になっても、新しさを輝き続けるのだな、と思いました。

庭師さんにもミニバージョンの「サヴォア邸」を!

フレンチセレクトショップ

「PAPIER TIGRE」

フランスのステーショナリーブランドー「PAPIER TIGRE(ペーパータイガー)」は、日本でも店舗がありますがまだ行ったことはありませんでした。ショップデザインに関しては、全体の色味と素材感を控えるシンプルさが商品が引き立ててる空間だなと思いました。カラフルでコンテンポラリーな文房アイテムは、日本の文房具屋さんとはずいぶん違う印象でした。

店内で写真スタンドの設置はパリで2店舗も見ました。「PAPIER TIGRE(ペーパータイガー)のマスキングテープで貼られています。この前に韓国の「GENTLE MONSTER(ジェントル モンスター)」の香港ショップでも見ましたが、店内で写真スタンドの設置はこれからの流行かもしれませんね。

EMPREINTES PARIS(アンプラント・パリ)」ーFRENCH CRAFT CONCEPT SHOP

私は行く前から興味があり行ってみたい店です。店の場所は、400年の歴史を持つパリで最も古いマルシェ 「Marché des Enfants Rouges」の向かいに有ります。

賑やかでトレンド感を感じる北マレ地区に、小さい前庭がある白い四階建ての建物です。中に入ると日差しが溢れる癒しの空間、町の雰囲気と真っ逆でした。

この建物自身は1930年後半にWoloch familyがジュエリーのワークショップからスタートし、ストアと一緒に共有してた私有住宅でしたが、今はフレンチクラフトのコンセプトショップに変身したそうです。

全て「Made in France」 というクラフトとインテリアを集め、ショップ・イン・ショップの形での商品構成になります。

作品だけではなく、作家の紹介も展示されていて、なんか美大の卒制のブースみたいだなー過去を思い出しました!

クラフトの知識に関する書籍も豊富に揃っています。パラパラ本をめくりながら「ここは北マレ地区の隠れた憩いの場だなー」と感じました。

パリにはコンセプトストアーがたくさん有りますが、クラフトを生活の一部として楽しみ、作家とクライアントの距離を縮める架け橋のような役割を持つ 「EMPREINTES PARIS(アンプラント・パリ)」は、他とは異なる存在ですね!

「ARCHIVE 18-20」

ファッション、アート、デザインそして書籍を扱っているメンズセレクトショップです。全てのオブジェはフランス人の女性オーナーが自らセレクトしたものです。センスが良く、男性だけではなく、色々な人から人気があるようです。古い建築を改装した店内には、そのままの石材壁面にウッドと黒いスチールのモダンな素材感に、天井のスリットから光が差し込み、モダンで清潔感がある素敵なお店でした。

アートと服と一緒にディスプレすることで、男性以外の客にも楽しめるショップとなりますね!

カフェコーナーも有ります。グリーンも効果的に使われていました。

ウイスキーやジンなど、アルコールがセレクトされて売っているのもカッコ良かったです。台湾のカバランもセレクトされていて、嬉しかったです。やはりオーナーはセンスがありますね!

メンズセレクトショップと言っても、アート、インテリアとカフェなども併設されているので、メンズ以外のお客さんも楽しめるお店だと思いました。

「Fondation Louis Vuitton(フォンダシオン ルイ ヴィトン)」 & 「Charlotte Perriand (シャルロット・ペリアン)展」

初めて建築家ランク・ゲーリー(Frank Gehry)」の空間に入りました。建物に関する資料を調べる前に、まず私の目に入ってきたのは1隻の大型船でした。建築の中のインフォメーションを見ると、本当に船のコンセプトで、凄く分かりやすい建築だなと思いました。

建物の前を流れている大きい水面から見ると、ほんとに船が停泊してるのような感じです。

ちょうど「シャルロット・ペリアン」がこの世を去った日から20周年の回顧展を開催していました。彼女の事は全く知らなく、今回の展示から色々勉強になりました。

シャルロット・ペリアンが「モダニズム」への貢献及び開拓、ル・コルビュジエと彼の従兄弟「ピエール・ジャンヌレ(Pierre Jeanneret)」と三人が一緒に作り出した「Art de Vivre(ライフアート)」と彼女自分の作品のほかにも、当時のアーテイストたちとのコラボとコレクションした貴重なアート作品が見れり、素晴らしい展示でした。

「Modern Apartment,Salon d’Automne Paris ,1929.」

 印象に残ったのは90年前にシャルロットとル・コルビュジエとピエール三人でデザインした住宅デザインです。「自由な平面」という近代建築の主旨で構成し、中の収納ストックは全部可動式で重ねられるタイプです。三人で一緒に創造したこの住宅空間は「モダニズム」への宣言の代表作品だなと思いました。

調整できるアームチェアとリクライニング椅子も含め、当時に「サヴォア邸」を設計してたル・コルビュジエは、シャルロットからインスピレーションを貰ったかもしれないですね!

「Charlotte Perriand (シャルロット・ペリアン)展」のお陰で、今回見に行けないピカソの作品も見る事ができました。

撮影も好きなシャルロットは、1927年から物事をカメラで記録し続け「自然の形態から新しい形を探すという」形の本質を探り続けたようです。

「La Maison au Bord de l’Eau」

80年前にシャルロットが、フレンチアーキテクチャマガジンのコンペのために設計した「水辺の住宅」も実際の大きさで披露。

実際に制作されたのは2013年です。実施図面なしで全部スケッチによりLV FONDATIONが制作したものです。

海岸など水辺に設置されることを想定した住宅で、ここに宿泊しに来る人は必ず自然にある物を持って頂き、空間に様々の物を飾られるようにするというシャルロットのアイディアが有ったそうです。

近代建築の影響なのか、空間に配慮したのか、ベットも運びやすい大きさと重さで、使わない時には壁面ラックの下に収納することが出来ます。

せせらぎの水が流れる音に囲まれ、実際に休日の中で過ごしてるような感じがしました。展示手法は素晴らしかったです。

建物の所々にもゲーリーのスケッチや建物部分的な模型が展示されており、設計時の大変さと楽しさも上手く表現しています。

自分が知らなっかった「シャルロット・ペリアン」今回の展示を通して、彼女の性格や仕事に対する考え方など非常に勉強になりました。これからもっと調べ、彼女について知りたいなと感じました。年代順の展示形式でシャルロットを紹介していたので、展示を見終わると、シャルロットの一生が見れた気になりました。

美術館巡り「オランジュリー」「ルーブル」「オルセー」を1日で巡る。それぞれの美術館の違いが良くわかりました。

丸1日を使い、3つの美術館を巡りました。沢山の絵画と彫刻をみました。この3つの美術館の展示物・展示コンセプトの違いが良く判り1日で回るのも良いものだなーと思いました。普通は2日、もしくは3日掛けるよと言われましたが…

まず、ルーブル美術館に関してはヨーロッパを中心に古い絵画と彫刻が沢山展示していましたが、自分の中では大した感動は無かったです。あくまでも自分の感想です。

昨年から続いているストライキの影響で、入場時間は30分も遅れてしまいました。

初めて来ましたが、ストライキの影響で館内は予想以上にガラガラでした。

ゆっくりと「サモトラケのニケ」を見れて良かったです!ようやっと本物に出会えました。

ミロの「ビーナス」です。

ミケランジェロ「瀕死の奴隷」です。書籍でしか見たことが無かった彫刻で感動しました。絵画など、色々な本物を見ました。期待どおりの素晴らしい作品が有ったり、期待と違った印象を受けた作品も有ったりと、色々な考えを持ちました。

一番楽しみにしていた「印象派」の絵が沢山揃ってる「オルセー美術館」

実は一番楽しみにしたのは「印象派」の絵が沢山揃ってる「オルセー美術館」です。「印象派」への認識は世間並みだったんですが、今回のために「印象派」について深くて色々勉強していました。

「ルーブル美術館」で見た「イタリアルネサンス期」の洋画と「オルセー美術館」で見た「印象派」の絵に関して、こうのように感じました。

「印象派」の絵は、明るい!

とにかく「オルセー美術館」で見た「印象派」の絵は「ルーヴル」で見た絵より明るいと感じました。「印象派」の画家達は光を追求する為、戸外で製作したり、風景、人物を描いてたのは1番の原因だと思います。

実際に絵で比較するとー

景色の中の女性。同じのテーマなのに、モネとダ・ヴィンチが描こうとしたものは全く異なっています!ダ・ヴィンチはここを向いて微笑む「モナ・リザ」を『永遠の美女』として、風景はあくまで背景で描いてた。一方、モネが描いたのは風景の中に溶け込み、女性の居る風景だったのですね。

次に、

「印象派」の絵は、動いてる!

二つの絵で比べたらよく分かると思います。

同じく群衆を描くのに何故ルノワールのほうが動いて絵の中のBGMが聞こえるような気がしません?

よく見たらヴェロネーゼの「カナの婚礼」の人物は一人一人の容姿をしっかり描かれ、構図には結構工夫があるそうですが、一方ルノワールは周りの環境条件の光と音を描く事に集中してるのではないかと思いますね。人々は無秩序に並び、軽やかに踊る男女達のドレスがシャシャと触れ合う音、皆のワイワイ声まで聞こえてきそうですよね!

ルノワールは刻々と変化する光を素早い筆遣いで描いたと思います。

「印象派」の絵は、自分自身が生きる世界を描く。

「ルーブル美術館」で見た宗教画は、違う次元でこの世を見ると何故かそう感じました。

でも「印象派」の絵は臨場感がいっぱい溢れている。一番感じれたのは、モネの「睡蓮」です。この絵を見ると、自分は睡蓮の葉の上に立ってるカエルのように自分の周りをじっと見ているなーと思いました。

自然を”外から見る”ではなく、”中から見る”という大胆の構図には、日本の「浮世絵」から影響を受けたと事前に読んだ本から学びました。

その時のモネもカエルに変身していたのかもしれませんね!絵の構図を大事にして書いていくことは本当だなーと共感しました。やはり事前に「印象派」について勉強したこと、ちゃんと背景を知ってから絵を見るということは大切だし、楽しかったです。

今の世界のトレンドが分かるインテリア・雑貨の展示会「Maison et Objet(メゾン・エ・オブジェ)」

はじめての「Maison et Objet(メゾン・エ・オブジェ)」。個人的にはMILANOで毎年開催「ミラノ サローネ 国際家具見本市(Salone del Mobile.Milano)」よりも雑貨やキッチン用品など物量がとにかく沢山あるのが印象的でした。なんとなく目的が無く見てしまうと……最後は何を見たのか?1番印象に残ったものなんだったんだろ〜と思うぐらいになると思います。

「Maison et Objet(メゾン・エ・オブジェ)」はインテリア家具以外に、雑貨、キッチン用品、キッズ用品などあらゆるものが揃っていて、自分の商品を来場者に全力で営業している感じがしました。

今回の展示会から感じられたのは「サステナブル」というキーワードですね!

まず素材や材料の作り方や使用方法、環境に気を使っている商品ということが大切ですね。

環境に優しい素材、例えば「竹」「紙」等を使っている商品が沢山ありました。

そのなかでも、リサイクルしたガラスを再利用し作品を制作してるメーカーは面白かったです。アジア各国の展示と違い、家を建てるように展示スペースはしっかりデザインしてるブースも沢山有ります。

展示と言うか、ポップアップストアのような感じがするメーカーも沢山有りました。

今年のトレンドカラーは昨年からの流れを引きずりながら「コラールピンク」「薄いくすんだオレンジ系の色」が目立ちました。コラールピンクを主役にしてる家具も沢山ありました。

休憩スペースでも、展示商品を実際に皆に使ってもらっていました。休憩しているのか、出展者と商談しているのか?ちょっと分かりずらいですね!

自分一番印象に残るのは「MISSONI HOME(ミッソーニ・オム)」でした。展示手法は「MISSONI」らしく、空間を糸で仕切り、軽さを出しながらも明確な色でのブランド表現をしていました。回遊性もあり、展示空間としては綺麗でした。迷路にもならないですしね!

LED TUBEで空間演出、ちょっと重厚な家具とのギャップは面白いです。

壁面の色を分けることで、一つの家具を同時に違う環境条件で展示する手法も良かったです。判りやすくスペースも無駄にしていません。

パリのデパートも徹底的に見ました。

「Printemps(プランタン)」、「Le Bon Marché(ボン・マルシェ)」と「Galeries Lafayette Champs-Élysées(ギャラリーラファイエット)」を見てきました。その中に「ボン・マルシェ」「ギャラリーラファイエット」は一番印象が残ってます。

「Le Bon Marché(ボン・マルシェ)」

開業は1852年、世界最初の百貨店と言われている「Le Bon Marché(ボン・マルシェ)」は今まで見てきた百貨店の中で一番良かったと思います。定期的にアーティストとコラボし、売り場の中にもアート作品を展示することで「Le Bon Marché(ボン・マルシェ)」の魅力が続いているポイントだと思います。

今回、選ばれたアーティストは日本のデザイン事務所「nendo(ネンド)」でした。「AME NOCHI HANA」という作品が吹き抜けで披露していました。雨上がりに咲いた花のように新しい一年に迎えるフレッシュな気持ちをみんなに送ってますね!後ろのエスカレーターはアンドレ プットマンらしい白黒のグリットで空間に一層モダンさをもたらしています。

1階の化粧品エリアにはアジアでよく有る百貨店のようなキャノピー作りではなく什器で構成される一個一個小さいブースのように軽く作られいます。

私が1番気に入ったのは食品エリアでした。

食材から調味料まで品揃えは豊富で驚きました。フランス人は料理するのが本当に好きなんですね!それとも外食が高いからかな?

美味しそうな新鮮な沢山の食材を見ていると、自分も料理が上手になりたくなりました。全体がオープンな感じで、賑わいもあって、買い物しやすい感じでした。

食材、飲み物などの名札は全て黒パネルに白文字、すっきりして見やすさも良いです。全体の素材感はぬくもりがあるウッドと多彩な食材を引き立てる黒との組み合わせで、ヘルシーでありながら快適な空間だと思いました。

グッズ売場の方ですが、発光式のサインは無く、スッキリシンプル。日本より商品はなるべくシンプルに陳列し、棚にゆったりと商品を見せる方法は良かったです。陳列量を控え空間をコントロールすると、高級感が生まれますね!アジアでは実現することはでますかね〜?

ジーンズのカスタマイズ作業スペースとレコードカフェとの併設のショップ。コンセプトと商品との関係性は重視されています。

豪華で複雑な造形の代わりに壁面の色を変えると事で空間に変化をつけています。売場内は統一な見え方がメインになっていますが、アジア最近の流行りと真っ逆ですね!

「Galeries Lafayette Champs-Élysées(ギャラリーラファイエット)」

シャンゼリゼ通りに位置するため、ファッションが商品構成の全ての「Galeries Lafayette Champs-Élysées(ギャラリーラファイエット)」。店内は1930年代の建築物をリノベーションしてオープンしました。大理石の柱が目立つ内装に、ドライフラワー、ギフトボックスなどコンテンポラリーな装飾を加え、エレガントなクラシック感と現在のラグジュアリー感あふれる空間になっています。

見上げると、吹き抜けの中に浮かぶガラスの宝石箱ような空間が見えます。そこが「ポップ アップ スペース」だそうです。

空間構成のポイントとして「ポップ アップ スペース」を作るのは良いアイディアだと思いました。

「ポップ アップ スペース」と連動し透明な階段の下はちょっと隠れて落ち着いたカフェ及び休憩スペースにし、上手く空間を利用してる感じがします。

ちょっと気になるのはブランドのロゴのフォント。統一環境のコンセプトストアと言っても、スーパーブランド各社のロゴフォントも統一する事ができるのは驚きました。

「JIMMY CHOO」 と「GUCCI」は違和感があり過ぎでしたけどね!

コスメコーナーは良かったです。

空間の真中にテイスティングバーをつくり、ハイテーブルとハイースツールで空間に活気をもたらしています。こういうテスターを気軽に楽しめることが、コスメの買物に楽しさを沢山生みだしますね。

メガネコーナーとスニーカーコーナー、大量の箱が重なり合う空間はアート的な表現でおもしろいですね。

インテリアデザインは国際的な建築家である「ビャルケ・インゲルス・グループ(BJARKE INGELS GROUP)」だそうです。彼のインスタは前からフォロー済みで、幾何模様を上手に使い、斬新なデザインを作り出すのはビャルケ・インゲルスの得意な手法だと思います。

地下1階はフードコードと食品売場で、こだわった商品が沢山有りました。

曲線なLEDで天井空間を演出し、シンプルでフレッシュな感じがします。

実物の商品のディスプレーと優しい色合いのポスターとの組み合わせはおしゃれです。バランスは上手に取れていました。

こういうLED TUBE方式のサインは最近の流行です。背面の固定アクリル・パネルも最小限にし、デザインへのこだわりが判ります。

パリの食事とバーのランキング

パリの食事、本当に美味しかった!「お味噌汁を飲みたいな〜」とかパリ旅行中は珍しく思いませんでした。私、台湾人ですけどね!

時差ボケと毎日30000歩以上も歩き続けた疲れにも関係あるかもしれません。常にお腹空いてました。

「CHARTIER(シャルティエ)」の鴨コンフィ

これは私にとっては今回忘れられない逸品でした。

鴨料理はフレンチ以外は油っぽくてあまり好きじゃないのですが、これは安くて赤ワインとの組み合わせは抜群でした。写真は1杯目のビールです。

店内の雰囲気も賑やかで、100年以上ほぼ変わらないインテリアもすごいです。フランス人なら誰でも知っている超有名店で、こういう気楽な感じは個人的にはすごく好きです。値段が安いのも最高です。

「Champeaux(シャンポー)」でランチ

アラン・デュカスの新ブラッスリー。料理は普通に美味しかったです。お店のインテリアはスタイリッシュで良い食事を体験しました。昔のブラッスリーをコンセプトし、駅内に位置することも意識し、壁面にあるメニューパネルも古い駅の時間表のように定刻的に変わるようにデザインされています。内装デザイナーはパリを拠点する「ciguë」という建築事務所です。

ランチコースにしました。前菜は魚の料理でかなり美味しかったです。

「レ・アル駅」に位置し若者に人気だそうです!良くパリジャンのユーチューバーがここで街の調査したりビデオを撮ったりしている動画を見たことがあります。

「Hotel des Grands Boulevards(ホテル デ グランブールヴァール) Bar THE SHELL」

フランス女性のインテリデザイナーMeilichzonが設計した「Hotel des Grands Boulevards(ホテル デ グランブールヴァール)」の1階にあるバー。

彼女が良く使う色:ライトピンク、ライトブルー、メラルドグリーンはこの空間の中で良く見えました。色使いとデザインのリピートは上手に空間の中に取り込んでいます。

まとめ

今回の社員旅行は事前に皆とスケジュール、行きたい場所など、何回も打ち合わせしながら決めたものです。ほぼ全ての行動を達成出来たのは良かったです。

旅行を念入りに計画したからこそ、毎日充実しました。

食事に関しても、レストランをピークアップして予約できるところは全て予約済ませてから出発しました。時間を少しでも無駄にしないように準備したのが、今回の社員旅行で1番成功したところだと思います。

はじめてのパリ、まずは汚くて臭かったところはびっくりしました。私ひとりだったら生活はしたくないかな〜と最初思いましたが、流石に芸術の都、デザインに関しても見どころ満載でした。

デザインの仕事をやっている人にとっては毎年行くべき場所だと思います。

それでは、À Bientôt,Paris!(See you soon,Paris!)、またね!

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